手術から三日目。ぴよんは順調に回復しており、明日にはICUを卒業し、循環器科の病棟に戻れそう。ご存知かもしれませんが、シャント手術というのは心臓自体にはメスは入れず、血管と血管を人工血管でバイパスを作る手術。なので心臓の手術より手術自体は簡単なのですが、なんせ血流のバランスとかが変わるので、それに心臓や肺が慣れるまではしんどい日が続くのです。今日も心拍数がえらく高かったな〜。でも前回経験済みなことなので、今回はびっくりして青ざめていた私達だけど、今回はそのようなことはなく予想範囲。

知る人ぞ知る、グロい血抜きのドレーンというチューブも抜け、首にとってあった痛々しい点滴も抜けて、今日は少し身軽になったぴよん。昨日はさすがにしんどそうだったけど、今日はだいぶましだったよう。


それにしても心臓血管外科の先生達、感心します。休日の土曜日にも手術着を来てほとんどの先生がICUにいたから緊急手術だったのかな。日曜日も一番偉い先生からぴよんの担当の先生まで半分以上の先生を見かけたし。一度でいいから「どういう動機で子供専門の心臓血管外科医になろうと決心されたのですか」って聞いてみたいなぁ〜。休日返上で当直もこなし、激務の先生方。働く身の私としては、人の、それもちっちゃな赤ちゃんの命を救う仕事ってすごいと思うし、やりがいのある仕事だと思う。私なんかとあるメーカーの研究開発部門の一管理職。世のため人のために働いているって感じは悔しいけど直接感じることはないしな〜。


f-miuraさんから頂いたコメントに「強くなる」ということがありました。私って女性の中ではどちらかというと強い人間かもな、って思っていたのだけど(すごい自信・・)、ぴよんを授かった時、この思いははかなくも崩れてしまった。私って弱い人間かもって。それまでは旦那に万が一のことが起こった時は、私が働いて養っていくくらいの覚悟はあったのだけど、ぴよんが生まれたときはぴよんを抱え、どうしよう、どうしようって世の中でぴよんと私だけが取り残されたような気持ちになっていた。でも周りの支えがあってここまでこれた。あ〜私って1人で生きてるんじゃないんだなって。これまでも1人で生きてこれたんじゃないんだなって。今も毎日悩みに悩んでいろんな選択肢を吟味し、決断をし、前に進んではまた立ち止まって悩んだりする。周りの人に助けてもらいながら、そして私も助けてあげながら一つ一つ乗り越えていく。そうやって強くなっていけるのかな、人って。病院の先生方は一所懸命生きている人たちだなって思った。私もぴよんも少しでもそういう人になりたいな、って思う。一所懸命生きる、っていう意味でね。ぴよんの実名もしっかり「生きて」欲しいという意味が込められ付けられました。それにしっかりと答えてくれているぴよんです。